2006年08月28日

▼カルドナのパラドール

東京都 松井 俊輔 様


中世のお城そのままといった感じのカルドナのパラドール。平地の真ん中にある山の頂上にあるだけに、どこからでも眺めの良い風景が楽しめました。2泊しましたが、1日目の夕飯はメニューを見るとどれもおいしそうに見え、ついつい2人で6皿も注文してしまい、さらにCAVAを飲んだこともありメインの途中でギブアップ…。せっかくのデザートを楽しむ機会を1回逃してしまいました。

2006年08月27日

▼ポート・リガ

東京都 松井 俊輔 様


ダリの「卵の家」がある小さな漁村、ポート・リガ。集落を歩くときに見える風景もいいですが、「卵の家」から窓越しに見える風景は、やはり芸術家の家にふさわしく、一幅の絵として、また違った良さを感じさせてくれました。フィゲラスの美術館で見た死をイメージさせる作品群とは 正反対の、美しく生きる喜びを感じさせてくれるポート・リガを見て、ダリはこうやってバランスをとっていたのかもしれないと思いました。

2006年08月26日

▼カダケス

東京都 松井 俊輔 様


フィゲラスでダリ美術館を見た後、バスでカダケスに移動。(バスの行き先表示には、カダケスとは違う別の街の名が表示されており、周りのスペインたちも不審がっていましたが、運転手が大丈夫というので半信半疑で乗車しました)
低木がまばらに生えているだけの険しい山をどんどん登っていき、どんなところにつくのだろうと不安になったころ、小さな町並みがはるか向こうに目に入り、それがカダケスでした。バカンス時期は大変混み合うそうですが、9月末に訪れたこともあり、バカンスの喧噪の余韻を残しながら、寂しすぎることもなくほどよい感じでした。
宿泊先のペンションは、清潔でおちつける雰囲気で、疲れがたまっていた妻は夕食も食べずに寝てしまいました。
次の日、スペインらしい乾燥した空気の晴天の中、町を散歩しに出かけました。路地のどこを見ても絵になります。白い壁、気ままに歩く黒のぶち猫、オートバイの後ろにとれたての魚を積んで売りに来ているおじさん、かわいらしいパン屋さん。きれいな町並みが青い海に映え、1泊2日の短い時間でしたが、気持ちのいい時間を過ごすことができました

2006年08月25日

▼Parador de CARMONA - ゆっくりパラドールの旅 -

東京都 秋元 和雄 様


Meridaから再びSevillaに向いCarmonaへ。
途中Zafraによる。ここにも立派なパラドールがあり、こじんまりとした中世の街が残っている。
昼頃Zafraを出発、道路標識に従いSevillaへ、何故か一般道を走らされる。自動車専用道と違い“趣”があり旅情をそそられる。
途中から高速道路にのりSevillaを迂回しCarmonaへ。パラドールの標識を頼りに、街の一番高台にあるAlcazarを改修した建物は直ぐに見つかる。城壁の門をくぐり玄関へ。アプローチからしてMeridaとは異なり荘厳、その違いは歴然、面白い。
立地条件もMeridaの町中とは違い高台の為、眺望抜群…お城だから当然だが…世が世だったらと思いながらこの異国のお城に泊まれる喜びをかみしめながらチェックイン。
8時半頃バーでセレベッサ(ビール)で乾杯、街のレストランと思ったがあまりの素晴らしさにこのパラドールのレストランへ。
街を見下ろす大パノラマ…食事は五感で摂るものと言われるが・・・天井はあくまでも高く、インテリアーはあくまでも豪華、地元の赤、白ワインも秀悦、野菜、魚、肉も新鮮、誠に美味しい。旅の喜びを倍増してくれる。これぞパラドールの旅!
翌朝レストランに続くテラスでスケッチをする。東向きの高台で太陽高度が低い為か、経験したことのない光の当たりかたでとまどう。浮遊感あるテラスでのスケッチは足が地に着かない感じがし、筆の進みが遅い。
Carmonaの街は歩いて充分廻れる広さだ。パラドールは街の端にあり、一方の端にあるローマ時代の遺構まで歩いて30?40分、Sevilla門にも登れるので、ぜひここからの眺めも旅の1ページに。ここを起点にCordoba、Arcos de la Fronteraに。Arcosは山岳都市で白い家からなる小道、光と影、家の切れ目から見えるRio Guadalete、わくわくする光景が印象的。素晴らしかった。
パラドールは何処に行っても素晴らしいサービスとホスピタリティーが待っている。

2006年08月24日

▼Parador de MERIDA - スロートラベル、車で巡る“銀の道” -

東京都 秋元 和雄 様


Paris経由で夕方、日が高いうちにSevillaに着く。東京で予約を済ませてあったレンタカー会社のカウンターは、空港内の到着ロビーにあり、スムーズに手続きが終わる。指定された場所に荷物を運び車に乗り込む。
Casabrancaから合流した友人の車に先導され、今日の宿が有るSevillaの中心街に向かう。市内はあちこちで工事が為されており通りにくい。旧市街独特な道の狭さに辟易としながら、以前にも泊まったことがあるホテルに到着、チェックイン、車を地下のガレージに入れる。
翌日、午前中にSevilla観光をし、遅い昼食のあと午後3時半、一路Meridaに向かう。道路標識は整っていてMerida方面の道は直ぐに乗れる。途中オートロードになり走りやすくなる。今スペインは高速道路網の完備を目指して多くの場所で工事が行われている。“銀の道”を北上しているので何か昔の面影がある道を想像していたが見事に外れ、緑の少ない乾いた自動車道路を只ひたすら走る。
Meridaの降り口を出るとパラドールの標識が表れ、簡単に誘導され、パラドールの駐車場に車を入れる。かんかんと太陽が照りつける午後7時、途中の休憩を含め3時間半のドライブ。
今日から3日間の宿であるパラドールの第一印象は独身寮、夢に見たあの豪華さはない。3階建の何の変哲もない只の白い建物…些かがっかり…。
荷物を持って中庭を通りレセプションへ、だんだんそれらしい雰囲気が…。
チェックインを済ませ部屋に案内される頃には、はじめの印象とは異なり、質素ながら堅牢な作りに好感を持つようになった。スペインの部屋らしく床は大きなタイルの模様貼り、廊下から同じタイルが続いている。
食事までの間にシャワーを浴びる。ここも大理石の床で清潔、使いやすい。
8時半レストランへ、メニュウも豊富、土地の特別料理のトマトスープとコロッケに舌鼓を打つ。これも豪華ではないが誠に美味、地元のワインもなかなか美味しい。
明くる日、正面から町に出かける。昨日の駐車場側とはかなり趣きが異なり綺麗な外観、真っ白い壁に穿たれた窓のプロポーションは美しく、かつて使われていた煙突には“コウノトリ”が巣を作り子育て中、旅人の目を楽しませてくれる。
Meridaの魅力はローマ時代の劇場跡、とくにステージが残った遺構はここだけとか感激が走る。また水道橋も迫力があり素晴らしい。
完全な形で残ってはいないMilagrosの水道橋はコウノトリのサンクチュアル、涙が出るほど美しい光景、ぜひ訪れて欲しい。パラドールから歩いて15?20分程だ。ここを起点にCaceres、Trujilloにも足を伸ばす。各々の街にも立派なパラドールがあり、又の機会を設けたい。(続)

2006年08月23日

▼結婚25周年記念旅行-トルトサにて

東京都 H.K 様


初めて行ったスペイン旅行、結婚25周年記念として半年前から企画しました。バルセロナでレンタカーを借りて一路南下トルトサへ、初めてのスペイン高速道路に苦労しました。トルトサのパラドールは町の小高いところに立ち、景色がよかったです。写真のレストランは夕食用のレストランで天井が高く、ステンドグラスがきれいでした。夕食は名物のうなぎ料理とパエリアをいただきました。味も雰囲気もすばらしかったです。トルトサに2泊、カルドナに1泊のパラドール宿泊でした。どちらも食事がおいしく、堪能しました。次回はパラドールだけでスペイン旅行がしてみたいです。

2006年08月21日

▼パラドール紀行(Ciudad Rodrigo)

東京都 O-Shohei様


Ciudad Rodrigoのバス停から、城壁に囲まれた小高い丘を眺めた。そこが、旧市街地であり、パラドールの建つ場所であろう。そう見当をつけて、20kg弱のリュックを背に、なだらかな坂道を登った。 見た目にはすぐ近くのはずが、なかなかどうして距離がいっこう縮まらない。城壁の前にたどり着いたときには、冬だというのに玉の汗が流れていた。
さて、日本で「城」というと、地域のシンボルといえるだろう。周囲の建物より、ひときは目を引く存在であろう。
それほど広くないCiudad Rodrigoの旧市街地を、かれこれ30分はさまよっているだろうか。体力も限界に近づいているのに、城らしき建物が、どうしても見つからない。 タクシーで行けばよかった・・・本気でそう思った。


やおら、それは突然あった。けれど第一印象は、「城」というより、むしろ「櫓」といった感じで、正直がっかりした。看板がなければ、素通りしていたかもしれない。 中に入ってみると、その奥行きの広さに驚いた。じつに、炭鉱の穴のように、奥へ奥へとつながっていた。私の部屋は、その横穴のちょうど真ん中くらいであったように思う。部屋に入って、日本から持参のティーパックでほうじ茶を飲んだ。やっと一息ついた。 しばらくして、城内をぶらぶら散策していると、中庭があると教えてもらった。いくつかの扉をくぐり、中庭にでた。植え込みや木立が、そう広くない敷地に、かわいらしくあった。夕暮れが近いのか、風が冷たい。ふと奥のほうに目をやると、アーチ型に刈り込まれた植え込みが見えた。ぜひくぐっておこうと思った。
ああ・・。思わず感嘆がもれた。そこから見える景色は、ここが城であることを、何も言わず、私に語って聞かせた。遠くまで開けた地に、川があり、橋がある。教会があり、家々があり、人々がいた。川べりの草地に馬もいた。かつて、土地の支配者も、こうして領地を眺め、人々の生活を眺め、ここに立ったに違いない。鉛色の空に、かすかにのぞく茜色の帯。川面に映る空は、やはり鉛色の輝きを放っていた。
もうすぐ日暮れの頃だろう。夕食前に街に出て、一杯やってこよう。
すっかり城の主になりきってしまった私…夕闇にまぎれて、こっそり城を抜けだそう。

2006年08月20日

▼巡礼の道サンティアゴ

大阪府 OG 様


「サンチャゴへの道」
今年訪れましたイベリア半島北部の巡礼の道で撮りました写真が、読売新聞「旅のノンフィクション大賞」で12月4日に佳作で入選し西日本の新聞紙上で発表されました。場所はビジャフランカ・デル・ビエルソのパラドールとレオンのパラドールの間、もう少し詳しくはポンフェラーダとアストルガの間にある巡礼の道LE142で撮ったものです。

2006年08月19日

ポサーダを巡る旅の思い出

東京都 秋元 和雄 様



ポザーダ・ヴィラ・ポウカ・ダ・ベイラ

リスボンから車でA-8を北上、途中オビドスに寄る。この城壁に囲まれた中世の街は、小規模で大変魅力的な観光地。真っ白に塗られた壁に真っ青なペンキで腰が塗り分けられた建物は、美しく咲き乱れた草花と共に誠に美しい。コインブラの手前で東におれ、ローカルな道を目的地ヴィラ・ポウカ・ダ・ベイラに向かう。ルウサ、アルガニを経由し進むが、往々にして標識を見落とす。この国の道路は旅行者に優しくない。最後には農家の庭に迷い込み立ち往生、その屋の主に教えられた通りに進み、やっと目的地に着いたときは日はとっぷりと暮れていた。ところが名前が示すように、この地に18世紀後半に建てられた修道院の面影をそのままに近代的快適さを追及し改造されたこのポザーダは、とても美しく心地よい。疲れはたちまちに癒された。中庭に面した回廊にはガラスがはめ込まれ冬の寒さに備えている。室内も広く水場は近代的で清潔。白木で纏め上げられたインテリアーにも好感が持てる。附属室のチャペルは荘厳で時代を感じた。レストランのサービスも最高、地方料理に舌鼓を打つ。山の中に建てられたこのポザーダは、部屋からの眺めも素晴らしく、又、周りの環境も良い。庭で拾った栗を帰国後食べたが、大変甘かった。



ポザーダ・ギマラインス(サンタ・マリーニャ)

ポルトからギマランイスへ。山の中腹にある12世紀に建てられた修道院を改造したこのポザーダは、すぐにみつかる。規模が大きく建物もいたって立派。これぞポルトガルのポザーダとの感。1985年ポルトガル建築賞受賞作品。我々が案内された部屋は新館で使いやすいが、できれば旧館が望ましい。レストランはインテリアー、料理、サービスとも素晴らしく、附属したバーのポートワインは、ピアノの演奏と共に心に残るものだった。建物はまるで博物館、各所を見学したが、その広さと豪華さには驚かされた。部屋からの眺めは、建物が山の中腹にあることからギマランイスの街を一望できる。ぜひ泊まってもらいたい施設だ。